「循環器疾患(心疾患・脳血管疾患等)と歯周病」 

 循環器疾患の主なものは、「心疾患」と「脳血管疾患」が知られており、平成21年厚生労働省による死因の上位に位置づけられております。
 これまでの研究で歯周病の循環器疾患に対する関与が報告されています。歯周病と狭心症・心筋梗塞の関係について追跡した研究で、歯周病が重度のグループでは、歯周病が軽度のグループと比べ、心臓発作を起こす危険性が2.8倍であったと報告されております。また、歯周病の有無と大脳血管疾患にかかる危険性を調べた研究報告では、歯周炎のない健康な方に比べ、歯周炎になっている方の大脳血管疾患にかかる危険性が1.66倍であったとの報告もあります。これらの報告より、歯周病が狭心症・心筋梗塞と脳血管疾患に関与することを示しています。そして更には、歯周病患者の動脈疾患に対する危険性もまた5.45倍であったと報告されており、歯周病になると、動脈疾患に5.45倍罹りやすくなることを示しております。


 では、歯周病がなぜ、循環器疾患に影響を与えるのでしょう。歯周病を長く患っていると、歯周病を引き起こしたバイキンが血管の中に入り込み、血流中に運ばれていきます。そして、血管の内皮に付着し、血管に様々な障害(血管の硬化、狭窄)を引き起こすそうです。これまでの報告で、動脈疾患部位から歯周病原細菌の遺伝子が検出されたと報告されています。また、歯周病を長く患ったため、歯ぐきから悪い物質が産出され、その物質が動脈硬化に関与しているそうです。

歯科検診

 早期に歯周病を診断し、歯周病の治療を行い、歯周病原細菌を取り除くことで、循環器疾患への関与を防ぐことができ、循環器疾患の罹患率を下げることが出来ると考えられます。循環器疾患を患っている方、歯周病に罹患していないか、歯科医院での診察を受けられることをお勧めいたします。


掲載日:2012年7月31日
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